ペットの健康を守るフード選びで「ベッツワン」と「ロイヤルカナン」、どちらを選ぶべきか迷っていませんか?特に療法食となると、愛犬・愛猫の健康に直結するだけに、慎重に選びたいですよね。
この記事では、両ブランドの違いを価格、原材料、安全性、種類など多角的に比較していきます。特に腎臓ケアや消化器サポートなどの療法食に焦点を当てながら、実際の口コミも交えて、あなたのペットに最適なフードを見つけるポイントを詳しく解説していきますね。
ベッツワンとロイヤルカナンの基本情報
まずは、それぞれのブランドについて簡単にご紹介します。
ベッツワンってどんなブランド?
ベッツワンは、日本のペットゴー社が展開するプライベートブランドです。「安心・安全」を第一に考え、国際基準であるGMP・HACCP・ISO9001の認定を受けたタイの工場で製造されています。
最大の特徴は、何といってもコストパフォーマンスの良さ。ペットの健康に必要な栄養素をしっかり配合しながら、リーズナブルな価格を実現しているんです。全国約1,200店舗のホームセンターやペット専門店で購入できるようになったので、以前よりずっと手に入れやすくなりました。
ロイヤルカナンってどんなブランド?
一方、ロイヤルカナンはフランス発祥の世界的なペットフードメーカーです。世界17か所に工場を持ち、獣医師と連携して研究・開発を行っているのが大きな特徴。
犬種や猫種、年齢、健康状態など、細かなニーズに合わせた製品展開が魅力で、「うちの子に合ったフードが見つかる」という安心感があります。ただし、2024年10月以降、療法食については動物病院と公式・認定オンラインストアでしか購入できなくなったので、その点は注意が必要ですね。
【5つの項目で徹底比較】ベッツワンとロイヤルカナンの違い
では、具体的にどんな違いがあるのか、5つの項目で比較していきましょう。
1. 製品ラインナップの違い
まず驚くのが、種類の豊富さの差です。
猫用療法食の場合
- ベッツワン:全12種類
- ロイヤルカナン:全27種類
ベッツワンは基本的な健康ケア(腎臓ケア、消化器ケア、下部尿路ケア、体重管理、皮膚ケアなど)をしっかりカバーしています。一般的なペットの健康維持には十分なラインナップですね。
対してロイヤルカナンは、基本的なケアに加えて、心臓サポート、肝臓サポート、さらには猫種別(ペルシャ、メインクーンなど)の製品まで展開。2025年1月には猫用の心臓サポート食も新発売されています。
「うちの子には特殊なケアが必要」という場合は、ロイヤルカナンの方が選択肢が広いですね。
2. 価格の違い【重要ポイント】
ここが多くの飼い主さんにとって気になるポイントではないでしょうか。実際の価格を比較してみましょう。
猫用療法食(2kg)の価格比較
| 製品名 | ベッツワン | ロイヤルカナン | 価格差 |
|---|---|---|---|
| 消化器ケア | 4,640円 | 6,560円 | 約1,920円 |
| 腎臓ケア | 4,640円 | 5,280円 | 約640円 |
| 下部尿路ケア | 4,350円 | 6,560円 | 約2,210円 |
| 肥満ケア | 4,489円 | 6,560円 | 約2,071円 |
ご覧の通り、ベッツワンの方が約640円〜2,210円ほど安いんです。特に消化器ケアや下部尿路ケアでは2,000円以上の差があります。
療法食は長期間続けるものなので、この価格差は大きいですよね。年間で計算すると、かなりの金額差になってきます。
ただし、ロイヤルカナンが高い理由は、原材料の品質へのこだわりや、獣医師との共同研究にコストをかけているため。近年のトウモロコシや小麦の価格高騰、物価高の影響も受けているようです。
3. 原材料の違いと安全性
両者とも安全性には十分配慮していますが、アプローチが少し異なります。
ベッツワンの特徴
ベッツワンで特に注目したいのが、消化器ケアに配合されている「ジャスミンライス」です。これはタイ米の一種で、香ばしい香りとほんのり甘い味が特徴。消化器官への負担を軽減してくれるんです。
また、米よりも栄養価の高い玄米も使用していて、ペットの健康的な発達を促すL-トレオニンがほぼ全ての療法食に配合されています。L-トレオニンは皮膚や被毛の健康維持にも最適なんですよ。
ロイヤルカナンの特徴
ロイヤルカナンの肉類には、鶏肉に加えて七面鳥も含まれています。七面鳥の最大の特徴は「動物性タンパク質が豊富」なこと。高タンパク・低脂質で嗜好性も高く、ペットの健康維持に適した食材です。
また、2020年12月より酸化防止剤が「ミックストコフェロール」と「ローズマリーエキス」に統一されました。これは自然由来の酸化防止剤で、安全性への配慮が感じられますね。
両者とも国産原材料と海外の厳選された原材料を使い分けていて、安全性に関しては甲乙つけがたいレベルです。
4. 製造地と品質管理体制
ベッツワン
原産国はタイ(タイ王国)です。国際基準であるGMP・HACCP・ISO9001の認定を受けた工場で製造されていて、原材料の選定から仕入、製造、出荷までの全工程において、徹底した品質管理を行っています。
- GMP(適正製造規範):製品が安全で一定の品質を保つためのシステム
- HACCP:危害要因を除去・低減するための衛生管理手法
- ISO9001:品質マネジメントシステムの国際規格
ロイヤルカナン
世界17か所にドライフード工場・ウェットフード工場・パッキング工場があり、本社はフランスにあります。世界中の1,800人のスタッフが共通の製造プロセスを遵守し、全ての商品はフランスでの厳しい品質検査を経て製造・出荷されます。
猫用ドライフードは主にフランス、韓国、カナダで製造されていて、特に韓国工場は最新の設備と技術を導入した最先端の工場なんです。
5. 購入方法・入手しやすさの違い
実はこれ、2024年に大きく変わったポイントなんです。
ベッツワン
- ペットゴー公式ストア
- Amazon、楽天市場などの通販サイト
- 全国約1,200店舗(カインズ、コメリパワー、トライアル、DCM、コジマ、コーナンなど)
ベッツワンは通販でも店舗でも購入できるので、とても便利です。「急に切らしちゃった!」という時でも、近くのホームセンターに行けば手に入るのは嬉しいですよね。
ロイヤルカナン
こちらが大きく変わったんです。2024年10月以降、食事療法食の販売は動物病院と公式・認定オンラインストアに限定されました。公式・認定オンラインストアでも、購入時に動物病院の登録が必要になります。
これは「療法食は獣医師の指導のもとで使用すべき」という考えからの変更のようですが、以前よりも入手のハードルが上がったのは事実です。購入を考えている方は、事前に動物病院で相談しておくことをおすすめします。
【用途別】腎臓ケア・消化器サポートの比較
ここからは、特に需要の多い腎臓ケアと消化器サポートに焦点を当てて比較していきましょう。
腎臓ケアフードの違いと口コミ
腎臓病は特に猫に多い病気で、療法食が必要になるケースが多いですよね。
成分・価格の比較
両者とも、腎臓への負担を軽減するためにリンとタンパク質を制限しています。成分的には大きな差はありませんが、価格はベッツワン(2kg)が4,640円、ロイヤルカナン(2kg)が5,280円と、約640円の差があります。
実際の口コミまとめ
ベッツワンの口コミ:
- 「価格が手頃なので長期間続けやすい」
- 「2年半使い続けているけど、今も元気に過ごしている」
- 「尿検査の数値が安定してきた」
ロイヤルカナンの口コミ:
- 「獣医師から勧められて安心して使っている」
- 「食いつきが良く、喜んで食べてくれる」
- 「尿検査の結果が改善された」
ただし、一部では「最初は食べてくれなかった」という声もあり、猫によって嗜好性に差があることは覚えておきたいですね。
消化器サポートフードの違いと口コミ
お腹の調子が悪い子には、消化器サポートフードが必要です。
ベッツワンの消化器ケア
ジャスミンライス配合で、消化器官への負担を軽減。可溶性繊維も配合されていて、腸内環境を整えてくれます。
ロイヤルカナンの消化器サポート
獣医師監修の栄養バランスで、ドライ・ウェット・リキッドタイプと、選択肢が豊富なのが特徴です。
実際の使用者の声
- 「このフードに変えてからお腹の調子が良くなった」
- 「便の臭いが軽減された」
- 「毛ツヤが良くなった気がする」
といった肯定的な意見が多い一方で、
- 「初めは食べてくれなかった」
- 「便の状態があまり変わらなかった」
という声もあります。消化器ケア製品を選ぶ際には、成分を確認しながら、ペットの反応を見て慎重に判断することが大切ですね。
【実食レビュー】実際に使ってみた結果
あるユーザーさんが、両方のフードを実際に使って比較してくれた結果をご紹介します。
食いつき・嗜好性の比較
下部尿路疾患ケアの商品を並べてみたところ、ロイヤルカナンに直行したそうです。香りが強いのか、普段はベッツワンも美味しそうに食べてくれるのに、見向きもしなかったのは驚いたとのこと。
嗜好性の高さでは、ロイヤルカナンに軍配が上がるようですね。ただし、これは個体差が大きいので、「うちの子はベッツワンの方が好き」ということも十分あり得ます。
体への変化・効果
ベッツワンからロイヤルカナンに変えて一週間様子を見た結果、特にこれといった変化は見られなかったそうです。トイレの様子も変化なし。
このユーザーさんの猫は2年半ほどベッツワンを食べ続けていますが、急に食いつきが悪くなったりトイレの様子が変化したりということはなく、今も元気に過ごしているとのことです。
つまり、どちらも療法食としての効果はしっかりあるということですね。
【メリット・デメリット】総合評価まとめ
ここまでの比較を踏まえて、それぞれのメリット・デメリットを整理しましょう。
ベッツワンのメリット・デメリット
メリット
- 価格が安く、長期間続けやすい(年間で数万円の差になることも)
- 全国のホームセンターやペットショップで手軽に購入できる
- 基本的な療法食は一通り揃っている
- 国際基準の認定工場で製造されており、安全性も高い
デメリット
- 種類が少ない(12種類)ため、特殊なケアが必要な場合は選択肢がない
- 猫種・犬種別の製品がない
- 嗜好性でロイヤルカナンに劣る場合がある
ロイヤルカナンのメリット・デメリット
メリット
- 豊富なラインナップ(27種類以上)で、ペットに合った製品を見つけやすい
- 獣医師と連携した開発で、信頼性が高い
- 嗜好性が高く、食いつきが良い
- 専門的なケア(心臓、肝臓など)にも対応
- 猫種・犬種別の製品もある
デメリット
- 価格が高い(ベッツワンより約2,000円高いことも)
- 療法食は動物病院経由でしか購入できなくなった
- 入手のハードルが上がり、急に必要になった時に困る可能性がある
【あなたに合うのはどっち?】選び方のポイント
さて、ここまで読んでいただいて、「結局どっちを選べばいいの?」と思われているかもしれませんね。
こんな人にはベッツワンがおすすめ
- コストを重視したい、長期的に無理なく続けたい
- 基本的な健康ケア(腎臓、消化器、下部尿路など)で十分
- 手軽に近くの店舗で購入したい
- 通販でも店舗でも選択肢がある方が安心
ベッツワンは、「品質は確保しつつ、コストを抑えたい」という方にぴったりです。特に長期間続ける必要がある療法食の場合、価格の差は大きいですからね。
こんな人にはロイヤルカナンがおすすめ
- 専門的なケアが必要(心臓、肝臓など)
- 獣医師の推奨を重視したい、かかりつけの獣医師が勧めている
- 食いつきの良さを優先したい、今まで偏食気味だった
- 犬種・猫種に特化したフードを選びたい
ロイヤルカナンは、「少し高くても、より専門的なケアを受けたい」という方に向いています。特に獣医師から勧められた場合は、その指示に従うのが一番ですね。
切り替え時の注意点
どちらを選ぶにしても、フードを切り替える時は注意が必要です。
- 急な切り替えは避ける:今まで食べていたフードに、新しいフードを少しずつ混ぜていきましょう
- 1週間程度かけて徐々に移行:最初は10%程度から始め、徐々に割合を増やしていきます
- 体調変化をチェック:便の状態、食欲、元気さなどを毎日観察しましょう
- 獣医師に相談:療法食の場合は特に、切り替え前に獣医師に相談することをおすすめします
まとめ:結局どちらを選ぶべき?
さて、長々と比較してきましたが、最終的な結論をお伝えしますね。
コスパ重視・基本ケアで十分 → ベッツワン 専門ケア・嗜好性重視 → ロイヤルカナン
というのが基本的な選び方です。
ただし、最も重要なのは「継続できること」です。どんなに良いフードでも、価格的に続けられなかったり、入手が難しくて切らしてしまったりしては意味がありません。
ペットの健康状態、予算、入手しやすさを総合的に判断して、「うちの子に合ったフード」を選んでくださいね。
迷ったら、かかりつけの獣医師に相談するのが一番です。ペットの健康状態を一番よく知っているのは獣医師ですから、的確なアドバイスがもらえるはずですよ。
重要なポイントの再確認
- 価格差は約640円〜2,210円(2kg)
- 種類はロイヤルカナンが2倍以上豊富
- 安全性は両者とも高水準で信頼できる
- 腎臓・消化器サポートは両者とも実績あり
- 口コミでは個体差が大きい点に注意
- 入手しやすさはベッツワンの方が上

愛犬・愛猫の健康を守るために、ぜひこの記事を参考にして、最適なフードを見つけてあげてくださいね!

